インテリアデザイナーのひとりごと

美しさを求めて


どのような社会が待ち受けているかということについても、

まだ、よく考えたり想像したりしたことが無かった時に、

ただ単に美しくありたいと願う心ばかりが優先されて、

現実には、今の社会がそんな世界とはかけ離れていることについても

あまり深く考えることもなく、また、そのことについて明確に

悪い気がしていたということもなく、単に今よりは

もっと別の世界があると信じていたあの時に求めていた美しさとは

一体何だったのだろうかと、今更そういうことを考えたりします。

あの時代においては、つまり単に美しくありたいと願っていた時代においては、

美と異なるあらゆるものを否定するような考えをしていましたが、

今はそのようには考えていません。

現実を捉えた美、現実の上にしっかりと成り立つ美というものはやはり美しく、

また周囲を否定することもありません。

そういったものを求めていきたいと思います。

美しさを感じる時、多くの場合、それ以上の何かを感じます。

それが美の源泉だと考えています。

ただ単に美しさを求めていた時代に感じていた美も、

この点については同様です。

見識に関係なく、美しさの背後を我々は感じているために、

そして魅了されているために、美しさを求めるのです。

美とはそれ単体ではないのです。

美とは自然が作り出すもの、その自然のことを人間はまだほとんど分かっていません。

ただ美しいものを生み出すものであることを知っています。

その美しさを真似て、学んで、自分たちの知へと吸収しているのです。

美しさというものは単に、形があるものだけではありません。

自然界では実際に行われているだろう遠隔通信についても、

この美しい発想を現実のものとすべく技術開発が進みましたし、

さらに滑らかな通信を実現するために、今後も技術発展が進むことでしょう。

美しさを求めるということは、このようなことも含むのです。

つまり、美しさを求め続けることは人間がより自然に即して

発達を続けるということでもあり、非常に重要なのです。

美とはそれだけで、説得力を持つのです。

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